はるか農園について

循環型農業で
有機農産物の普及を。

はるか農園は道都札幌から車で約1時間の近郊に位置しながら、十勝地方につぐ大規模畑作が営まれている千歳市に位置します。私たちは野菜を有機栽培(有機JAS認証)で育て、その作物を鶏の飼料にして、農業と養鶏をリンクさせ、昔ながらの「循環型農業」を実践しながら技術にを磨いています。

うちも含めて有機の技術は発展途上だと思っています。その技術開発をしていかないと、減農薬や肥料の工夫で安全性を高め、成果を上げている慣行栽培に、取り残されてしまいます。安全でおいしいものを、生産性をもっていかに作るかが非常に大切です。

鶏糞を堆肥にして畑に戻し、野菜の残渣を鶏の餌にする循環型農業は肥料の由来が確かで安全安心です。鶏糞は窒素分が多いのですが、炭素分が少なく、道では畜糞は手に入っても十分な量の炭素の元が確保できないので、そこをどう補うかが技術的な課題になっています。各所から籾殻などを集める、緑肥を作るなど、苦労するところです。

手間がかかるという作業性の問題で、循環型を実践する農家さんは少ないですね。季節によりますが、うちではスタッフ10人で取り組んでいます。

私が就農した頃は、小規模な有機農家がもっと増えると思っていましたが、より大規模化して、軒数は減っています。1970年代、学生運動が下火になったときに辞めて有機農家になった人たちを第1世代と僕は呼んでいるのですが、ちょうど引退の時期を迎えています。後を継ぐ方が意外に少ないようですが、畑は1年ではできず、長い時間をかけて土が良くなってくるのですから、世代継承で途切れさせるのはもったいないし、残念です。

この止まらない流れのなかで、より安全でおいしいものを効率よく作っていかなくてはなりません。まだまだ可能性があるので、技術を向上させて、もっといいものをさらに生産性よく作っていけたらなと思っています。

はるか農園代表 三浦賢悟

北海道で育つ良質なジャガイモ。

シェア8割の収穫量(平成29年産)を誇る全国一のじゃがいも産地・北海道。じゃがいもの原産地は南アメリカの中央アンデス山脈の標高3千メートルを超える高地といわれ、寒さに強く、冷害の影響が少ない。栽培適正温度15〜21度で、涼しい北海道の気候に適し、春から秋までの長いあいだ栽培期間が確保できるため、収量も多い。

じゃがいもはビタミンCやB1、カリウム、繊維質などの栄養素をたくさん含んでいる。特に血管を強くする働きがあるビタミンCは、りんごの約5倍の量が含まれ、加熱してもでん粉が糊化して、ビタミンCが失われにくいのが大きな特長だ。用途に応じて、北海道では男爵薯やメークインなど、約50種類もの品種が作付けされている。

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